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あなたはいくつ当てはまりますか?「前向き子育てスキル」5つの基礎チェックポイント
オーストラリアで開発されたTriple P「前向き子育てプログラム」は、子どもの健康な発達を促しつつ、親子のコミュニケーション、子どもの問題行動への対処法など、それぞれの親子に合わせた具体的な子育てスキルを学ぶプログラムです。
今日は、この「前向き子育てプログラム」が提唱する5つの基礎についてお話ししたいと思います。「前向き子育てプログラム」では、具体的に親が学べるスキルが17つありますが、全てのスキルはこの5つの考え方を土台としていますので、まずは、以下の各チェックポイントについて、自己採点してみるのはいかがでしょうか?- 安全に楽しく遊べる環境づくり
- 子どもが問題解決能力を培うための積極的に学べる環境づくり
- 一貫した分かりやすいしつけ
- 子どもと自分に対する適切な期待感
- 親として自分を大切にする(セルフケア)
楽しく遊べる安全な家庭環境は、子どもたちが言語力、考える力、集中力、主体性などを育んでいくために必要です。また、子どもにとって家庭が安全な環境であれば、親御さんご自身もリラックスすることができます。さらに、子どものために多様な遊びやアクティビティが用意されていることで、子どもはそれらのことに集中することができ、退屈から起こる問題行動も減らすことができるでしょう。
- 【チェックポイント】
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- 危険なもの(薬類、工具、刃物など)は、子どもの手の届かないところに収納されていますか?
- 危険な場所(キッチンやガレージなど)には子どもが立ち入ることが出来ないように工夫されていますか?
- 小さな子どもは常に大人に見守られていますか?
- 子どもが興味を探索し、スキルを学ぶための、多様な遊びやアクティビティは用意されていますか?
親は子どもの人生での最初の教師であり、子ども達が様々なスキルを学んでいくためには親のサポートが必要です。親が子どものよきお手本となり、子どもが必要としていることに手を差し伸べていますか?子どもの前向きな問題解決能力を育むためには、子どもが出来そうなことは、自分でやってみるように勇気づけたり、子どもが直面している問題を、全て親が解決してしまうのではなく、一緒に考えながら解決方法を探すなどの試みも大切でしょう。そして、見過ごしがちなことですが、子どもの「良い行動」に目を向けるようにしていますか?通常、「悪い行動」に意識が行きがちですが、子どもが「良い行動」をした時には、忘れずにその行動を褒めてあげてください。子ども達は、褒められた行動は、繰り返すもので、褒めることで「良い行動」のサイクルをつくっていくことにもつながります。
- 【チェックポイント】
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- 親がお手本となり、子どもの学びをサポートすることはできていますか?
- 子どもが親の注目を求めている時は、手を止めて子どもに100%目を向けてあげていますか?
- 子どもが問題解決に自分で取り組めるように、親は問題解決のサポートができていますか?
- 子どもの「良い行動」を褒めていますか?
子どもの問題行動が起こった時、親が、即座に毎回同じ方法で対応することはとても大切です。怒鳴ったり、脅したり、叩いたりなどの方法は、子どもの成長や親子関係に悪影響を及ぼす可能性が大きいため、そのような方法を避け、落ち着いた態度で問題行動に対応できるように、それぞれのスタイルにあったしつけ方法を考えていきます。親が、子どもにとっても、予測可能でわかりやすいしつけの方法を取り入れると、子どもは自分の行動に責任を持ち、他者が必要としていることにも気を配れるようになり、自己コントロールの力も培っていくことができます。
- 【チェックポイント】
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- 問題行動に対して、即座に対処していますか?
- 問題行動に対して、子どもにわかりやすい、一貫した方法で対処していますか?
- 怒鳴ったり、脅したり、叩いたりなどの方法を避け、落ち着いた声と態度で問題行動に対処していますか?
- 親子ともに感情的にエスカレートすることなく、問題行動に対処するツールや方法をお持ちですか?
子どもにはそれぞれのユニークな特性があり、成長や学ぶ速さも人それぞれです。時には、大人が期待するよりも、物事を学ぶ時期が遅かったり、時間がかかることもありますし、子どもにも、調子の良い日、悪い日があります。子どもが常に「よいこ」であることは不可能であり、大人が子どもに対して常にパーフェクトであるように求めることは大きな問題です。大切なことは、子どもはそれぞれユニークで、物事を学ぶ時期もペースも様々だと、適度で現実的な期待感を持つことです。また、親が自分に対しても、現実的な期待感を持つことはとても重要です。多くの親御さんは、「良い親」になりたいと努力していらっしゃいますが、自分にもパーフェクトを求めすぎると、イライラ感や落胆につながってしまいます。ご自分にも大きすぎない適度な期待を。皆、経験や失敗から学んでいくのです。
- 【チェックポイント】
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- 子どもの成長や学ぶ速さはそれぞれユニークで、自分の子どもにはその子なりのペースがあると考えていますか?
- 子どもに「常によいこ」であることは期待せず、適度で現実的な期待をもっていますか?
- 親として、ご自分に「パーフェクトな親」であることを求めていませんか?
- 親として失敗するのは当たり前。ご自分が失敗や間違いをしたと思ったときに、ご自分に厳しくなりすぎずに、自分に優しい言葉をかけることはできていますか?
親御さんご自身のセルフケアの重要さは、皆さんに重ね重ねお伝えすることです。子育てを楽しむためには、まず親自身の心身の欲求が満たされている必要があります。子ども達に欲求があるように、親にも自分の欲求があることを忘れないでください。大人も、他の誰かからの愛情やサポートが必要で、友人と過ごす楽しい時間や趣味の時間も必要なのです。親自身の心身の欲求が満たされていると、子どもに対してもより寛大になれたり、子どもの欲求に対してもより良く向き合えるかもしれません。また、子どもの問題行動に関しても、より落ち着いて一貫性のあるしつけを実践することができるでしょう。
- 【チェックポイント】
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- 睡眠、休息、バランスのとれた食事、エクササイズなどご自分の基本的なケアはできていますか?
- ご自身がパートナーや家族からの愛情、サポートを感じることはできていますか?
- 趣味や友人との時間をとることができていますか?
- つらいことや苦しいことも話せる家族や友人、セラピストなどのサポートシステムはありますか?
以上が「前向き子育てスキル」の5つの要素です。自己採点はいかがでしたでしょうか?あなたが多くのチェックをつけることができた要素はどれでしたか?どのように上手くいっているのか、ぜひパートナーや、まわりの方にシェアしてあげてください。反対に、一番チェックが少なかった要素はどれでしたか?難しい理由はどのようなものでしょうか?一緒に考えていきましょう。
子育てスキルは、親御さんの毎日の負担を少しでも軽くするための作戦であり、家族の生活をより明るくするためのツールです。ご自分にあった考え方やスキルを毎日の生活に取り入れ、皆様のご家庭に笑顔と安らぎの時間がふえることを心より願っています。
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カリフォルニア州 Licensed Marriage and Family TherapistYoko Ikeda, LMFT
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メンタルヘルスカウンセリング、臨床試験に関わるクリニカルワーク、EAPカウンセリングなど、これまで、様々な分野でのメンタルヘルス関係の仕事に携わる。現在は、「Triple P:前向き子育てプログラム」認定ファシリテーターとして「前向き子育てスキル」のコンサルテーション、コーチング、サポートグループなどの活動を中心にアメリカと日本在住のクライアントにサポートを提供している。
2020年11月 16日更新
上記は記事更新日時点の情報をもとに執筆されています。
最新情報は異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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